2020年4月4日土曜日

「森永キャラメル芸術賞」メダル

森永製菓のキャラメルは明治32年より販売、大正2年には「森永ミルクキャラメル」として現在のような形で売られるようになったと言います。
子供たちからの人気を得て、昭和7年には空き箱を加工した工作作品を募集、「キャラメル芸術展覧会」として発表されました。
応募総数は11万6700点、入選作品には賞状や商品が贈られたほか、小学校に対して奨励金が与えられたと言います。
https://www.morinaga.co.jp/museum/history/detail/product/164
昭和12年の第6回募集まで開催されたということですので、昭和7年から12年まで毎年行われたことになります。

今回紹介するのは、そのキャラメル芸術に応募した子供たちに渡された記念メダルです。
第四回ということなので、昭和10年に用いられたものだと思われます。


デフォルメされた裸婦像?が描かれています。
葡萄の上に立っているのかな??
これも神話がモチーフでしょうか。
私には画家青木繁の「わだつみのいろこの宮」のようにも見えますが。


森永製菓は1938(昭和13)年、「キャラメル芸術展覧会」と入れ替わるように日本やドイツ、イタリアの子供たちの絵画を募集した「日独伊親善図画」を始めます。
この展覧会の記念品を作成したのは彫刻家建畠大夢でした。
自身で子供の為の「児童彫塑展覧会」を開催する建畠大夢ですから、こういった事業に大いに関心があったでしょう。

そしてこのメダルを見ると、建畠大夢の作風とこの裸婦像は似てるような気がします。
ただ建畠の銘は「大夢」であり、このメダルの銘とは違うような...
「建畠」の崩しでしょうか...
わかる方がいらっしゃいましたら是非ご教示ください!!

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