2021年7月17日土曜日

中原悌二郎 「若きカフカス人」「憩える女」絵葉書




中原悌二郎による 「若きカフカス人」「憩える女」はどちらも1919(大正8)年の作です。
その2年後に悌二郎は没します。
この絵葉書は、そんな悌二郎の代表作を撮影したものになります。

この2体が揃ったのは、製昨年に行われた再興第6回院展です。
この時に撮影された写真を絵葉書にしたのでしょうか?
ただ、絵葉書の表面は無地で、販売元の名前もありません。
私のコレクションには、院展で販売されたであろうこの2体の絵葉書を所有していないので詳しくはわからないのですが、写真の撮り方からして正規の記録写真ではないような気もします。
特に「憩える女」ですが、正面から撮らず、背中のクローズアップがされていて、作品の記録以上の撮影者の意図を感じます。
この絵葉書が生まれた経緯が知りたいですね。

2021年7月5日月曜日

菊地鋳太郎 作「百合花ノ像本」


正面下に「菊地鋳太郎作 T.K.」のプレートが埋め込まれています。
石膏像制作販売のパイオニア菊地鋳太郎の石膏レリーフです。

菊地鋳太郎については、以前も紹介させて頂きました。
https://prewar-sculptors.blogspot.com/2018/01/42.html

どうなんでしょう?
菊地鋳太郎作となってますが、菊地の石膏製作所の作ということなのでしょうか?
①輸入した原型をコピーしたもの
②工房作品
③菊地鋳太郎本人の作
のどれかなのかもしれません。

菊地鋳太郎本人の作ではないかもしれませんが、白い肌に「百合」の姿も相まって、美しい石膏像ですね。
以前、Twitterで常滑の陶業試作訓練所に所蔵されている菊地鋳太郎作の石膏像を見て、是非コレクションしたいと思っていました。
嬉しいです。


裏側には、「熊本県立第一所女学校」所蔵のラベルが残っています。
「熊本県立第一高等女学校」は現在の熊本県立第一高等学校になります。
大正10年から昭和22年までこの名称が使用されていたので、その時期に所蔵されていた物でしょう。

...それにしても女学校で「百合」とは...
女学生が集まって、このレリーフでデッサンなんかしてたのかなぁ~(妄想)