「全国中等学校優勝野球大会」は現在の全国高等学校野球選手権大会の前身となる大会です。そのメダル制作には、日名子の他に斉藤素巌や朝倉文夫ら多くの彫刻家が関わっています。
上記のメダルは広島の予選大会のもの。
予選からこんな立派なメダルを手にしていたんですね。
そして、レプリカですが全国大会のメダルも紹介します。
昭和14年の第25回の優勝校は、 和歌山の海草中等学校。
現在の和歌山県立向陽高等学校です。
海草中等学校は翌年の26回大会と二連覇し、その原動力となったのが25回の準決勝と決勝でノーヒットノーランを達成した嶋清一選手でした。
彼は学徒出陣によって海軍に応召され、24歳で戦死します。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B6%8B%E6%B8%85%E4%B8%80
嶋清一もこのメダルを手にしたのでしょう。
彼をモデルに描かれたのがアニメ「巨人の星」第125話「ズックのボール」です。
星飛雄馬の父一徹が戦場で出会ったのが嶋清一でした。
一徹は戦死した嶋清一からズック製のボールを受取ります。
そのボールを負傷した腕で投げたことが、大リーグボール2号を生むヒントになったというお話しです。
それにしても昔のアニメは壮絶ですね。
アニメでなく現実には、2008年に嶋清一に対して野球殿堂特別表彰が決定、その年の8月15日(終戦の日)、第90回全国高等学校野球選手権記念大会第14日目第一試合開始前に表彰式が行われたそうです。
もうすぐ8月15日ですね。