新津美術館で行われています「富野由悠季の世界」展に行ってきました。
https://www.city.niigata.lg.jp/nam/アートの展覧会に比べ、情報量が半端なく多く、また企画者の盛る熱量をも感じさせる展覧会でした。
美術館でアニメを観るというのは、ちょっと変わった体験でしたね。
富野監督の資料だけでなく、安彦良和先生やいのまたむつみ先生、安田朗さんの原画なんかもあって、楽しめました。
安田朗さんのターンAの油彩はあんなに大きかったんですね。
中でも、安彦良和先生の現在の漫画でも使われている、墨のようなボカシ表現で描かれたF91の原画は最高でした。
美しい!!
アニメのイメージを伝え、印刷として用いられるための原画は、描かれるキャラクターたちが歌舞伎のように見栄を張らなくちゃいけないのだけど、安彦良和先生のキャラクターは必ず哀愁を感じさせるのですよね。
それがモビルスーツであっても。
演出された裏の物語と言えば、富野監督の指示ではサイド6の戦闘をTVで観るシャーとララーは肉体関係があった後なのだとしているのでけど、今でもそれは感じないなー
距離があるのですよね。ナナイの時も同じように。
それがシャーなのかもしれないですけど。
あと面白く感じたのは、それぞれの作品を観ていると、観賞当時の自分の年齢に戻ったような気持ちになってくることでした。
ダイターン3はどうやって喋ってるのだろうと思っていた幼年期、学校から家まで1時間ちょっとの距離をガンダムごっこをしながら走っていた小学生の頃、塾で全く見れなかったゼータ、友達と映画館へ観に行った逆シャー...
大人になってから観たブレンパワードにキングゲイナー。
富野監督の申し子なんですよね、私たち氷河期世代は。
初めて買った1/100ガンキャノンのプラモを手にした喜びを、今でも覚えています。
その思い出の中でも一番印象深いのは、ずっとイライラさせられたシャクティ...ではなくて、やっぱり∀ガンダムですね。
シド・ミードの原画は(多分色々あって)展示されてませんでしたが、展示スペースはかなり大きくとってありましたし、企画者もそう思うのでしょう。
ラストの6分を「奇跡の6分」って言うのですね。
知りませんでした。
会場でその「奇跡の6分」の映像を観てみたら、何度も観たはずも∀をまた観たくなってきました。
∀は、テレビシリーズで観たくなるのですよね。
富野監督原作の「閃光のハサウェイ」は目茶苦茶面白いし、安彦先生のククルス・ドアンもあります。
まだまだ吾等オジサン達はガンダムと共に生きていけるぜ!!
(ただGのレコンギスタはちょっと心配...)