2018年2月14日水曜日

建畠大夢による日独伊親善図画記念品

以前紹介しました、昭和13年に行われた森永製菓株式会社主催「日独伊親善図画」の記念品ですが、この原型を制作した彫刻家の名前がわかりました。
http://prewar-sculptors.blogspot.jp/2017/02/blog-post.html
その作家は、建畠大夢。
彼が森永製菓に依頼され、制作したのがこの可愛らしい仏画のようです。

この記念品と一緒に渡された建畠大夢のメッセージがあります。
此度森永製菓株式会社が日独伊親善図画を企画するに當りその記念碑原型制作を依頼され私は喜んで之に応じたのであります。
まことに子供の世界は争も、憎しみもない平和な世界であって、私達の最も憧憬している親善の極致でありましょう。
万国共通の言語-図画を通じて表現される新しい力に満ちた子供の世界をモチーフとして、その姿をとりあげ、私は原型制作に當って見ました。
愉しい子供の世界をいささかでも再現でき、各位の御期待の万分の一にも副う事が出来れば望外の幸せです。 建畠大夢

今の私たちからすれば、日独伊の国家に争いも憎しみも無い平和な世界を見ることはできません。
当時はそれを夢見ることができたのですね。
そして、それを作品として託すことができた。
この無邪気で優しい作品は、裏返って残酷にも思え、...なんとも複雑な気持ちになります。

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