2021年2月8日月曜日

日本美術院第29回展覧会出品 平櫛田中作 鶴裳

平櫛田中が敬愛する岡倉天心の姿を描いた作品です。
1942(昭和17)年の作品で、現在は東京国立近代美術館に所蔵されています。

そして、今月の23日まで、この作品が同館の「男性彫刻」展にて出品され、展示されています。
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/malesculpture2020/#section1-1
https://bijutsutecho.com/magazine/news/report/23148

男性彫刻は、特に戦時においては一大ジャンルとして扱われました。
ですから、どのようにち〇こを描いたのかという股間若衆問題や、現在的なジェンダーの在り方を問うことも大切ですが、美術史の中での「男性像」の変化を体系的に知りたい。
東京国立近代美術館様、もっともっとたくさん作品が観たいです!!

ところで、この「 鶴しょう」ですが、台座に岡倉天心の言葉「Asia is One」が書かれています。
この言葉は、歴史的な事実と言うより天心の理想であり、故に戦時に於いてアジア侵略を肯定する言葉として用いられます。

この台座に書かれた文字ですが、どうも現在の作品には無いようです。
私も実際の作品を見ていないので、見間違いなのかも知れませんが、どうなのでしょう?
台座自体は、絵葉書当時と同じように見えますが...

もし、今は無いのだとすれば、いつ消したのか知りたいです。
そして、平櫛田中自身が消したのであれば、どういう意図だったのか?

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