現在、目黒区美術館で『没後50年 藤田嗣治 本のしごと』展が6月10日まで行われています。
さすがに希少本とはいきませんが、私のコレクションより、藤田が挿絵を描いた本の紹介です。
まずは、1929年の「Michel GEORGES-MICHEL著 Les Montparnos. Roman illustré par les Montparnos.」
モンパルナスに集まった画家たちの絵が掲載された本書ですが、表紙は藤田の自画像です。
パリの寵児となった藤田の、この正面を見据える自画像から、それを自覚的に演出する彼の気概を感じますね...
もう一冊は「YOUKI DESNOS LES CONFIDENCE DE YOUKI」。
こちらは戦後1957年の本、「お雪」ことリュシー・バドゥの回想録です。
こちらも表紙は元夫の藤田のもの。
中にも藤田の自画像があります。
この挿絵にあるように日本語で「勉強」と「働け」を掲げ、正座して絵を描き、そしてモンパルナスのカフェで女性に抱かれる...この矛盾したあり方を体現しているのが明治生まれの男、藤田嗣治であり、彼の魅力なんですよね。
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