先週末は伊勢神宮へ参拝に行って来ました。
神嘗祭前日でもあった為か、それほど人もなく、外宮から内宮へとゆっくり廻ることができました。
途中、外宮にて祭主池田厚子様をお見かけ致しました。
翌日の神嘗祭の準備だったのでしょうか。
神宮といえば、外宮には「豊受大御神」が、内宮には「天照大御神」が祭神として祀られております。
とはいえ、そのお姿を描いたものは、意図的に排除されているようです。
嘗て伊勢神宮の外には宇治古市と言われる遊郭が立ち並びました。
「伊勢参り 大神宮にもちょっと寄り」という川柳が歌われるほど、伊勢参りのメインとも言えるような賑わいだったといいます。
その頃には、大津絵のように天照を描いた絵なんかも売られていたでしょう。
それが、国家神道となっていく中で、伊勢神宮も厳格化し、「神」の像を排除していったのだと思います。
しかし、実は神宮内には天照の像が安置されていると言います。
それが彫刻家「越智綱雄」による木彫作品です。
戦前から始まるその像の制作でも、当時の神祇院が「神像は具現すべきでない」と待ったをかけます。
そこで越智は日本神道思想の大家、今泉定助に会いに行き、その思いを説いて納得させたのだそうです。
越智が疎開していた間、この像は横山大観の倉庫に保管され、終戦後昭和26年に遂に完成します。
そんな天照の像を一度見てみたいものです。
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