彫刻家、中牟田三治郎の三回目の紹介です。
以前(ナカムタミチロウ)と紹介したのだけど(サンジロウ)が正しいみたいですね。
具象作品の多い中牟田ですが、これはイメージ化された対象を描いています。
高村豊周は彼の作品にドイツ表現主義の影響を見、「内へ内へと省みさせ考えさせる美である」と賛辞を送っています。
確かに、このメダルにある構成的で完璧主義的な美は、ドイツ表現主義彫刻を代表するエルンスト・バルラハの宗教性に近いものを感じますね。
この作品の原型は、1928(昭和3)年に行われた第二回構造社展に出品されています。
現在は福岡県立美術館に所蔵されているようです。
水泳をモチーフにした作品の多い構造社ですが、その中でも優れた作品の一つではないかと思っています。
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