凝ったデザインのものもあり、今ではコレクションアイテムにもなっています。
今日は、そんな書票の内、高村光太郎の本より、手元にあった「続ロダンの言葉」と「美について」から紹介します。
まずは、 「続ロダンの言葉」の書票です。
実は、光太郎の書票って、そんなに凝ってない。
まぁ、可愛くはありますけどね。
次は、 「美について」の書票です。
前よりは少し進化。図案はシダの様ですが、なんだろう?
ワラビ?
調べてみたら、昭和13年、高村光太郎によるコゴミ(クサソテツ)について書かれた文があるようだ。
こごみの味
『ワラビのようだがワラビよりも歯ぎれよく、ぜんまいのようだがぜんまいよりもしゃっきりしている。ただの煮つけではあるが、その色青磁の雨過天青という鮮やかさにまがい、山野の香り箸にただよい、舌ざわり強く、しかも滑かで、噛めばしゃりりといさぎよい。分厚なお小皿に無雑作に盛られたのを黄塗りの長い竹箸でつまみながら、「これは何ですか」ときくと「コゴミ」だという。「コゴミって何ですか」ときくと「山にあるワラビみてえなもの」だという。私は懐から植物図鑑を出して引く。「クサソテツ」の事と分った。あの範谷の湿地を埋める獰猛な「クサソテツ」の芽がこんな微妙な高雅な前菜ものとなる事を知り、西国の落武者の隠れ里であったというこの藤原の村の娘の面だちに今でも残るゆかしい余薫と共に、今日まだ忘れ難い記憶となっている。』
これかな??
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