調べ物をするために名古屋の鶴舞図書館に行ってきました。
ついでに公園内ある加藤高明像跡の台座を見学。
加藤高明は、明治から大正にかけての政治家で第24代内閣総理大臣。
1926年(大正15年)に亡くなっています。
愛知県出身であり、彼の功績を称え、1928年(昭和3年)にこの銅像が建てられました。
高さ42尺(12.7m)像の丈は16尺(5m)とかなり大きい。
原型は朝倉文夫で、この時期の朝倉はこういった大きな銅像をいくつか制作しています。
現在は、右下の写真のように台座のみが鶴舞公園に建っています。
http://www.panoramio.com/photo/13118248
なぜ、こういった姿なのか。
実は、戦時の金属回収によって加藤高明像は持ち出され、失われたのでした。
この立派な台座が、そういった時代を象徴するかのようにあるのです。
ドイツにあったナチス政権下の彫刻群は、戦争と戦勝軍によって破壊されましたが、先に紹介した広瀬中佐と杉野曹長の銅像のように日本の彫刻は日本人の手によって少なからず失われました。
日本人も嬉々として差し出したわけではなく、ただ時代に、そして自身に負けたとのだと言えるでしょう。
こういった身近な戦争跡地を、もっと現在の子供たちに見てもらいたいものです。
0 件のコメント:
コメントを投稿