子供を連れて、名古屋の東山動植物園に行ってきました。
この東山動植物園は、動植物の鑑賞だけでなく、戦前より文化活動に力を入れており、鶴舞公園にあった時代から、岐阜に疎開していた岡本一平や瀬戸に住むことになる北川民次らによって作品展示や児童画教育などを行っています。
現在も園内のいくつかの場所に、動物を説明するパネルだけでなく、彫刻的な作品が建っています。
これらは、もちろんメインではなく目立つものではないのだけど、この園の培ってきた時代を感じさせ、 とても素敵なコラボレーションになっていると思います。
池の辺に立つ裸婦像
カバの前で
あいにく、園内のいくつかの場所が工事中で、あまり作品の写真が撮れなかったのが残念です。(子供の写真を撮る片手間だったしね!)
実は今回探していた作品がありまして、佐土哲二という彫刻家が制作したと言うカバの噴水の作品でした。
それが、写真の最後にある蛙を乗せたカバの作品です。
佐土哲二は、日本美術院の作家です。
彼はちょっと変わった経歴の持ち主で、実は小説家、国木田独歩の息子です。
そして、小林多喜二のデスマスクを取った人物でもあります。
また、画家中川一政の近所に住んでいたらしく、彼の著書で描かれてもいます。
佐土哲二に、カバの像を依頼したのは石川栄耀という人物で、名古屋の都市計画の基礎を築いた人として知られます。
この東山動植物園のブログに詳しいいきさつが紹介されています。
http://www.higashiyama.city.nagoya.jp/17_blog/index.php?ID=1754
このカバの上にある蛙の口から水が出たんですね!
あの凶暴なカバという動物にかかわらず、実に可愛らしい作品でした。
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