2014年4月6日日曜日

Intermission 明石順三訳 J・F・ルサフォード著 「神の救ひ」





ちょっと変わった本を偶然手に入れたので紹介します。
J・F・ルサフォード著、明石順三訳 「神の救ひ」です。
1927年頃の出版のようなので、 昭和2年でしょうか。

その初めに、こう書かれています。
『天地全宇宙の創造主に在す 全能の神エホバの聖言として此の書を捧げる「汝等は我が證し人なり」』

明石順三は、明治22年7月1日生まれ。
明治41年に渡米し、大正10年頃、ワッチタワー(エホバの証人)に入会します。
帰国後は、日本支部として灯台社を創立、伝道を行います。

つまりこの本は、初期の「エホバの証人」について書かれた本というわけです。

そんな伝道の中で明石順三は、兵役拒否、戦争及び天皇への批判を行い、その結果、昭和14年治安維持法違反で入獄します。
戦後になり釈放され、昭和40年11月14日死去。76歳でした。

明治以降、日本におけるキリスト教系の宗教観は、非戦の考えを強く持っているようです。
その結果、大東亜戦争時には大きな弾圧を受けます。
彫刻家、 萩原守衛もまた、キリスト教を深い関心を持ち、盟友高村光太郎とは異なり、非戦論を説きます。
彼の美術観にキリスト教がどれだけ深く関わっているのかを知るためにも、当時の日本のキリスト教のあり方に関心を持っています。


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