2021年12月20日月曜日

「光──臺灣文化的啟蒙與自覺」黃土水と「甘露水」

18日から、台湾の国立台北教育大学北師美術館で行われています「光──臺灣文化的啟蒙與自覺」に、私のコレクションから「黃土水」の絵葉書を展示させて頂いています。

この展覧会では、今年発見された黃土水の代表作「甘露水」が展示されています。
https://prewar-sculptors.blogspot.com/2021/01/blog-post_13.html
そこに、当時発行されたこの絵葉書を並べて展示するようです。

黃土水は、台湾に生まれ、東京美術学校で学んだ作家です。
以前にブログでも紹介した作家ですね。
https://prewar-sculptors.blogspot.com/2021/01/blog-post_13.html

「甘露水」発見の経緯はコチラの記事で読むことができます。
林曼麗教授の記事はコチラ

甘露水に残るインク跡にたいし、林曼麗教授は、当時の人の裸体像への不快感からインクをかけられたのではと推測されています。
この時代、文化は西洋から東京へ、そして地方へとヒエラルキーに沿ってありました。
インクをかけた人物の不快感は、そういったモノへの違和感の表明なのでしょう。
その違和感は、新たな表現(この場合はインクをかけるですが、)として、台湾と日本に新たな反応を生み出していった(または生みだしていっている)のではないかと思います。そして、この反応こそが文化なのだと思います。
ですので、このインク跡は是非残して欲しいですね。

今回、私の所有する絵葉書を台湾に送らせて頂いたことで、私自身も新たな反応、台湾文化に対する新しい興味を抱きました。
台湾でもこの絵葉書を観て、新たな反応を生みだされる方があるかもしれません。
そういった国を超えて相互反応が生まれる場に参加できて有難いです。

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