2018年12月9日日曜日

日名子実三作 建築学会「建築展覧会賞」メダル


日名子実三による 建築学会の「建築展覧会賞」メダルです。

建築学会は明治期より続いている学会で、現在は「日本建築学会」と称しています。
メダルの左上に「福田欣二君」とあり、昭和8年11月に、彼が建築展覧会でなんらかの賞を得た事がわかります。
「福田欣二」は石本建築事務所顧問となった人物で、1956年出版の「建築デザイン機構の展望とその発展」の著者のようです。

メダルの中央には、ロダンの考える人のように思想する人物が、建築を連想させる幾何学的な構成の中で静かに座っています。
裏側には最古の木造建築、法隆寺の五重塔が、その前には朱雀か鳳凰か、鳥が描かれています...
鳥??
どうみてもグリフォンなのですが、こういった4つ足の鳥の像ってあるのでしょうか?

それとも、このメダルの図柄に似たような海外のメダルがあり、それを元に日名子が日本風にアレンジしたのでしょうか?謎です。
日名子の河童のメダルと並んで、リアルUMAシリーズの一品ですね。

ちなみに原型は大分県立美術館が所蔵しています。
http://opamwww.opam.jp/collection/detail/work_info/7235

戦時下の建築、建築の戦争責任について、現在までかなり色々と議論がされてきているようです。
うらやましい。
彫刻というものは、建築から他者性を抜いたものなのでしょう。
そのため、建築ほど言葉を必要としません。
その結果、彫刻の戦争責任論も他者を抜いた言葉の無いものになってしまったのではないかと思います。
であるならば、逆に考えてみても良いかもしれません。
つまり、建築に用いられた議論を参照し、戦時下の彫刻を語る言葉を捜す事ができるかもしれません。

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