2016年2月19日金曜日

陽咸二 作 「霊獣」

昭和10年に亡くなるまでの間、多くの彫刻や雑器類を制作した陽咸二ですが、これもその一つだと思われます。

前足は定型的ですが、腰から後足にかけてのラインが、猫科の動物を思わせるようなリアリティーある造形。
そして、愛嬌ある姿に陽咸二らしさを感じます。

台座に 「霊獣」とあり、同名の作品が第三回構造社展(昭和4年)に出品されていることから、この作品がそれだと考えられます。
ただし、実際に展示された現物がこれだとはわかりません。
彩色がなされているのですが、展示時にどうだったかも不明です。

第三回構造社展は陽咸二の展覧会とも言え、彼が指揮をとりました。
以前に紹介しました「降誕の釈迦」もその時の作品です。

今年の5月に岐阜県立博物館マイミュージアムにて、これら私のコレクション展を行う予定です。
この作品も展示したいと考えています。

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