2021年1月10日日曜日

大国貞蔵? 電昌社メダル


表はハンマーを持つ女性と「DEC」「OKuni」、後ろには「電昌社」の文字のあるメダルです。
この「電昌社」ですが、国会図書館の検索で1件見つかりました。
昭和3-18年に出版された「電気事業資料 第11号 特製品紹介(第4輯)」での電灯、電力用器具の中のシールスイッチの記載を「電昌社」が行っています。
ここには「電昌社」の住所が大阪西区とあります。
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1138381

大阪の業者が依頼する彫刻家で「OKuni」と言えば、大国貞蔵でしょうか?

大国貞蔵は、1890(明治23)年大阪に生れ、1916(大正5)年東京美術学校彫刻科を卒業し、1923(大正12)年の関東大震災以降は関西に活動の場を移しています。
大阪市西区の靱公園に現在も建つ銅像「勇者に栄光あれ」は大国貞蔵が極東選手権競技大会の優勝楯として制作したものの様です。
どの大会か不明ですが、もしかしたら、1923(大正12)年の大阪大会のものかもしれません。
また、かつて大阪ビルデイング玄関上部にあった「少女と鷲」も大国の作品です。

この「電昌社」のメダルがどんな目的で作られたのか不明な為、描かれた女性像の意味もよくわかりませんが、取って付けたようなハンマーの図は、このレリーフがもともと「電昌社」向けに制作されたものではないことを示しているのかもしれません。
ただ、彫刻は上手い、それにアカデミックで欧風な造形です。
大国貞蔵の作品だと言われれば納得します。
さて、真実はどうでしょうか??



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