朝倉文夫という彫刻家はとにかく多趣味な人で、このレリーフにある「國香會」とは、朝倉文夫が昭和8年に立ち上げた全国愛蘭家団体です。
この団体は、戦時中に一時中断され、戦後再開したそうなのですが、このレリーフは、その当時のものでしょう。作品自体は何時制作されたかはわかりませんが。
さすがと言いますか、この蘭の構図が絶妙ですね。
蘭というと高価な花、贈与品としての人工的な花というイメージがありますが、こうした会の発足当時は、もっと純粋に美しい花として愛されていたのではないでしょうかね。
朝倉文夫が出世し、権威となっっていった姿と、この蘭の有り様が重なって見えます。
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